2023-04

創作詩

「変わらぬ想い」

密封容器に詰め込んだいつまでも変わらぬこの想い洋服ダンスの底の奥いつの日か忘れられるように閉まって目を背く密封容器の蓋を開けいつか見た景色を思い出す何度閉まっても取り出していつまでも忘れられない あの想いが押し寄せる
創作詩

「愛おしい人」

何もいらない何もしなくていいただそこにいるだけで愛おしい人何も出来ない何も与えてくれなくていいただ目の前にいるだけで愛おしい人泣いていてもいい怒っていてもいいただこの世にいるだけで愛おしい人何かが変わった何もかもが変わったあなたに出会って私...
創作詩

「ぺてん師」

僕は気づいた君の偽りをその目を見れば誰でもわかるよ僕は気づいた君の弱さをその笑顔で誰でもわかるよ僕は気づいた君の過ちをその声を聴けば僕にはわかるよ君の幸せを願うから僕は騙されたふりをする僕が君に示したのは君のための道しるべ二度と交わらないよ...
創作詩

「慕う人」

名前も知らない年齢も知らない顔さえ知らないそれでも慕う人がいる声を知っている思想を知っている才能を知っているだからこそ慕う人がいるタップひとつで断ち切れる会う約束など決してしないお互い素性を明かさないその儚さゆえ慕う人袖振り合うも他生の縁時...
創作詩

「知らぬ振り」

群衆の中で、知っている顔を見つけた間違いない間違えるはずがないけれども気づいていない振りをした本当は声をかけたかったけれど別れを告げずに立ち去った人知らぬ振りをしたのはあの人への愛のつもり雑踏の中で、知っている顔を見つけた言いたかった言える...
創作詩

「好きでも嫌いでもない人」

好きでも嫌いでもない人にあなたが好きと言われた 好きでも嫌いでもない人なので好きでも嫌いでもない人として接していたらあなたが嫌いと言われた好きな人を嫌いになるには随分と心の振れ幅が大きく力を消費しただろうなと思っただから、その人のことを好き...
創作詩

「僕に構わず」

僕に構わず行ってくれ僕は誰とも歩いていない僕に構わず笑ってくれ僕は誰も泣かせたくない 僕に構わず愛を育め僕は誰も愛さない僕に構わず戯れて遊べ僕は誰とも交わらない僕に構わず行ってくれ僕は助けを求めていない僕に構わず君は行け君が見た僕はただの幻
創作詩

「泥のように」

池の底に沈んでいる黒く冷たい世界に光は届かない私の中で養分を蓄え明るい空に向かって咲くその花は清らかに眩い輝きを放ち観衆を魅了している泥のように生きてこそその麗しさの真価を知る生まれ変わりがあるとしたらあの花のように私はなりたい
創作詩

「天気予報」

天気予報って当たるんだね君は笑って話していたあんなに雨に打たれたのは生まれて初めてのことだよ君は雨に溶けて消えたあの笑顔は幻だったのかもう二度と会えなくなるならいつまでも雨に打たれていたかった今日も空から落ちるのは僕の涙のかわりだよ君にもう...
創作詩

「最低な僕」

君の隣で笑っていた僕は僕であって僕じゃない君が知っている僕は僕であって僕じゃない君が愛したあの男は僕であって僕じゃない君が信じていたその人は僕であって僕じゃない本当の僕を君は知らない僕が君にしたことはただ欺いたということだけそれでもいいと言...
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